プトレシン
今回ご紹介するミドリムシに含まれている成分は「プトレシン」です。「プトレッシン」と呼ばれることもありますが、同じものです(「プトレシン」という呼び方のほうが一般的です)。
ただ、この「プトレシン」は正直に言いますと、よく分かっていない成分です。
謎の多いプトレッシン
先ほども申しましたが、「プトレシン」はよくわからない成分です。
私もいろいろ調べてみましたが、苦労した割に得られた情報は非常に少なかったです。
一応、「アミン(アンモニアの化合物)の一種で、腐肉の臭いの成分」であり、死んだ生物中に存在するが分解することによって生成される成分であることは判明しています。
以前、誤って買い置きしていた肉を腐らせてしまったことがありますが、その時、肉から放たれた強烈な臭いはこの「プトレシン」が原因だったわけですね
冷蔵庫に入れていたのでまだましでしたが、冷蔵庫に染みついた臭いが抜けるまでかなりの時間がかかるほど強烈なものでした。)
しかし、それ以上のこと、例えば「プトレシン」が人間の体にとってどのような効果があるのかについては、まだよく分かっていません。
その意味で、このプトレシンはまさに現在進行形で研究がすすめられている成分なのです。
プトレシンの効果
近年、プトレシンの効果について一つの可能性が示されました。
実は、プトレシンと同じような働きをするアルギニンという成分と、ビフィズス菌とを同時に摂ると寿命が延びるということが判明したのです。
その為、プトレシンにも同じように寿命を延ばす効果があるのではないかと期待されています。
これいついてはまだ完全には明らかになっていませんが、もし本当ならば、「腐敗」という死に関係する成分が、逆に人間に生をもたらす効果を持っていることになりますから興味深いです。
よく「生と死は表裏一体」と言われていますが、まさにそのことを象徴しているようですね。
ミドリムシは元々信じられないほどの栄養価にあふれた奇跡的な存在ですが、もしミドリムシを飲んで寿命を延ばすことができるならば、本当に「奇跡」ですよね。
プトレシンの今後の研究成果を期待したいです。