老化を防ぐ「パルミトレイン酸」
このカテゴリーでは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれる成分をひとつずつ紹介しています。今回は不飽和脂肪酸に分類される「パルミトレイン酸」です。
化粧品にも使われている美肌・老化防止成分
パルミトレイン酸は、体内のあらゆる組織に存在していますが、特に肝臓に多い不飽和脂肪酸です。
また、皮膚を構成する成分でもあり、「パルミトレイン酸」をきちんと摂ることで肌の老化を防止が期待できます。「パルミトレイン酸」を多く含むマカダミア油(マカダミアナッツオイル)を直接肌に塗る美容・健康法は、そうした効果に由来しているようです。
果肉や種の油脂に不飽和脂肪酸を多く含むスーパーフルーツ・シーバックソーン(サジー)から作られた油にも「パルミトレイン酸」は多く含まれ、ドリンクや化粧品などに広く活用されています。
さらに、パルミトレイン酸には、動脈硬化や高血圧の原因である悪玉(LDL)コレステロールを抑制する働きもあるとされています。
ただ、パルミトレイン酸のみを大量摂取することはオススメできません。脂肪酸の大量摂取は生活習慣病を誘発しかねないからです。
メタボや糖尿病にも効果あり?!
最近の研究では、パルミトレイン酸が筋肉や肝臓においてインスリンへの細胞感受性を増大させ、肝臓への脂肪蓄積を抑制するという報告があります。これは、パルミトレイン酸が糖尿病や肥満(メタボリックシンドローム)に対して大きな効力を発揮する可能性があるということです。今後のさらなる研究に期待したいですね。
パルミトレイン酸を多く含む食品は、サケやアンチョビ、イワシといった魚類のほか、魚介油や植物油、ナッツ類などです。酸化しにくく熱に強い性質なので、加熱調理をしてもしっかりと摂取できます。
まとめ
不飽和脂肪酸を含む油は健康に良い油とよく評されますが、前述のマカデミアナッツオイルを直接肌に塗る美容・健康法において、血糖値が低下したという報告があるなど、パルミトレイン酸は特に注目度の高い成分です。