不眠改善の精神安定成分「GABA」
このカテゴリーでは、ユーグレナ(ミドリムシ)に含まれる成分をひとつずつ紹介しています。今回は「GABA(ギャバ)」です。
寝ている間に脳で作られる抑制性神経伝達物質
GABAは「γ-アミノ酪酸」のことで、英語名のGamma(ガンマ) Amino(アミノ) Butyric(酪) Acid(酸)の頭文字をとった略称です。
GABAは脳や脊髄にある精神伝達物質で、長年、脳の代謝を改善する医療用医薬品の成分として使用されてきました。2001年に食品としても使用できることになり、注目を集めるようになりました。
GABAは私たちが寝ている間に脳内でグルタミン酸から作られています。
脳内の血流を活性化させることで、高揚した神経を抑え、気持ちを落ち着かせる働きがあるとされています。こうした作用から、GABAは抑制性(系)神経伝達物質、グルタミン酸は興奮性(系)の精神伝達物質と呼ばれています。
睡眠不足によるGABAの欠乏がイライラや不安、パニックといった精神的不安定状態を生むことは言うまでもありません。
また、GABAには血管収縮作用のある因子の分泌を抑制することによって、血圧を下げる効果も期待されています。
近年、食品から摂取したGABAが脳に届くという研究報告があります。
つまり、体外からしっかりとGABAを補充することで精神を安定させ、質の高い睡眠を生み、脳内におけるGABAの生成を促すという好循環を作り出せそうです。
血圧の安定や糖尿病、不眠、うつ予防など“のびしろ”多し!
脳や脊髄などの神経系器官以外でのGABAの働きとして、腎臓を活性化させて利尿作用を促し、血圧を下げることがわかっています。腎臓だけでなく肝臓にも働きかけ、アルコール代謝を促す効果もあります。
また、血液中のコレステロールや中性脂肪量をコントロールし、脂肪代謝を促す効果も期待されています。これにより、GABAが糖尿病の予防に力を発揮するのではないかとも言われています。
さらに、GABAは発芽玄米や緑茶、トマトなどに多く含まれています。玄米は白米の約3倍、発芽玄米は白米の約10倍のGABAが含まれています。また、注目の成分であるGABAを配合した菓子や飲料も多数販売されています。
まとめ
GABA(ギャバ)は精神の安定させる成分として注目されています。今後は不眠や自律神経失調症、うつ症状などの改善への効果も期待されています。