アミノ酸スコアも◎!なユーグレナ
「アミノ酸スコア」という数値(概念)をご存知でしょうか?
アミノ酸スコアは、それぞれの食品に含まれている9種類の必須アミノ酸の含有比率を示す数値です。食品が含んでいるタンパク質の質を評価する指標として広く知られています。
主な食材のアミノ酸スコアとは?
アミノ酸スコアの計算方法は、それぞれのアミノ酸に対して設けられた基準値と比較して何%含まれているかで決定します。そして、9種のうちもっとも少ない数値がその食品のアミノ酸スコアとなります。
図1/出典・厚生労働省
図1は9種類の必須アミノ酸に準必須アミノ酸である「システイン」「チロシン」を加えた11種類のバランスをあらわした図です。『アミノ酸の桶』と呼ばれています。
必須アミノ酸や準必須アミノ酸については【体内生成ができない「必須アミノ酸(9種)」】をご参照ください。
図1で扱われている「牛乳」と「木綿どうふ」はすべての種類が100%を超えているので、アミノ酸スコアは100になります。「食パン」と「米」はリジンが少ないため、リジンの数値(%)がその食材のアミノ酸スコアになっています。
実はタンパク質の塊と言えるゼラチンは多くのアミノ酸を含んでいますが、必須アミノ酸のトリプトファンをまったく含有していません。
そのため、ゼラチンのアミノ酸スコアは0(ゼロ)なのです。
以下にいくつかの食品のアミノ酸スコアを列挙します。
<米・穀物>
- 大豆…86
- 玄米…68
- 白米…65
- 食パン…44
- うどん…41
<肉類・乳製品>
- 鶏肉…100
- 豚肉…100
- 鶏卵…100
- 牛乳…100
- 生クリーム…100
<魚類>
- あじ…100
- いわし…100
- はまぐり…100
<野菜>
- ブロッコリー…80
- にら…77
- かぼちゃ…68
- にんじん…55
動物性の食品はおおむね100ですが、植物性の食品は差があることが分かります。
ユーグレナのアミノ酸スコアは83!
そこでユーグレナ(ミドリムシ)です。
トータルで59種の栄養素を持つユーグレナ(ミドリムシ)には、9種類すべての必須アミノ酸が含まれています。
図2/出典・学会出版センター
※含流アミノ酸は「メチオニン」、芳香族アミノ酸は「フェニルアラニン」「ヒスチジン」のことです。
図2は、ユーグレナに含まれる各必須アミノ酸の数値を表しています。豊富なタンパク質を含むことから発見当初は“未来の栄養素”と評された「クロレラ」、必須アミノ酸などをバランス良く含むことから注目されている「スピルリナ」も併記しています。
この図からも、ユーグレナ(ミドリムシ)が「クロレラ」や「スピルリナ」をも凌ぐ優れた食品であることが分かってもらえるのではないでしょうか。
まとめ
スポーツ選手などが筋肉の強化やメンテナンスのために愛用しているプロテインサプリメントは、必須アミノ酸をバランスよく配合した商品です。
私たちはスポーツ選手のように大量のアミノ酸を摂取する必要はありませんが、バランスを意識しなければいけない点は同じです。「お米」にはリジンの含有が少ないので、リジンを多く含むグリーンピースを入れた豆ごはんにするといった方法で補うことができます。
偏った食事になりがちな方は、サプリメントなどでの補給もぜひ検討してみてくだい。