ミドリムシの重さは髪の毛以下?秘めたパワーを解説
ミドリムシについて、まだまだ分かっていないことはたくさんありますが、正確にわかっていないことの一つにミドリムシの重さがあります。正確にはかることができないほど、小さくて軽いということなんですね。
今回は「ミドリムシの重さは髪の毛以下?秘めたパワーを解説」ということで、ミドリムシの重さという観点からミドリムシの効果や可能性について紹介します。
この記事を監修した専門家
管理栄養士 阿部友美
【経歴】十文字学園女子大学卒業後、管理栄養士を取得。同大学で研究助手をしたのち、食品メーカーにて健康に関する情報発信や、共同研究先大学に出向し研究に従事。糖化反応によるメラニン産生作用を発見、特許出願。化粧品の開発にも携わる。
目次
1. ミドリムシの緑色に含まれる栄養素とは?赤や白のミドリムシもいるって本当?
2. まとめ
1.ミドリムシの重さは?軽い体に秘められたとてつもないパワー
ミドリムシの重さは、実はまだ正確にはわかっていません。ただ、その大きさからとてつもなく軽いことは間違いないでしょう。
そして、その軽い体の中にミドリムシはとんでもない可能性を秘めています。
ミドリムシの正確な重さはわかっていない
健康食品に使用されるミドリムシのだいたいのサイズが0.05mmということで、だいたい髪の毛の断面(0.07mm)よりも少し小さいくらいなので、想像できないほどの重さ(軽さ)であることは間違いありません。
健康食品などに使用するミドリムシは乾燥させて成分を凝縮したもの
日経ヘルスという雑誌に「たった1gの重さのミドリムシ粉末で飢餓の子どもたちを救える」という記事が紹介されたことがあります。たった1gで栄養不足の子どもが救えるほどの栄養素を持っているなんて、すごいことですよね。(※紹介記事は未監修のものです。)
このミドリムシ粉末とは、生きたミドリムシを乾燥させて粉末状に凝縮したものです。粉末の場合、1gの中には10億匹のミドリムシが含まれるということです。つまり、乾燥のミドリムシ1匹の重さは1g/10億ということですね。スケールが小さすぎて、全くイメージできないかもしれませんが、とにかく軽いということですね。
軽い体の中に秘めている59種類の栄養素とパラミロン
ミドリムシは、その想像できないほど軽い体の中に、人間が生きていくために必要な栄養素の59種類の栄養素を含んでいます。そして、その中には地球上でミドリムシにしか含まれていない食物繊維のような栄養素であるパラミロンも。
豊富な栄養素をバランスよく含んでいるミドリムシは、毎日の健康をサポートすることが期待されています。
「ミドリムシの栄養素はなんと59種類!栄養成分を徹底解説」
髪の毛よりも軽い単細胞生物でありながら、「人と地球の健康をサポートする未来のスーパー食材」としての可能性を秘めているなんて、ミドリムシには驚かされますね。
かつては、ミドリムシの大量培養は不可能だとされていた!?
1匹のミドリムシの重さが測れないほどの軽さであるにもかかわらず、化粧品や健康食品として広く用いられているのはミドリムシが大量に培養できるからです。
1gの中にミドリムシが10億匹はいっていることから考えても、販売されているサプリや化粧品の中にはとてつもない量のミドリムシが入っていることが想像されますよね?
ちなみに、サプリメント1日の目安量のミドリムシ含有量が、だいたい0.5~1g程度ですので、サプリを摂取している方は、毎日5~10億匹のミドリムシを摂取していることになります。
こうしたミドリムシの屋外大量培養に成功したのは、日本の東京大学発のベンチャー企業であるユーグレナ社。ミドリムシの大量培養は、かつてアメリカのNASAも研究しようとして失敗したという不可能に近いことだったんです。日本のベンチャー企業が初めて屋外での大量培養に成功するなんてすごいことですよね。
「ミドリムシで世界を救う!ユーグレナ出雲社長の挑戦」
そして、大量に培養できるからこそ、1匹あたりの大きさや重さがすごく小さなミドリムシでも、私たちもサプリや健康食品としてミドリムシの効果が得られるということですね。
2.まとめ
普段はなかなかミドリムシの重さを気にする機会はないと思います。しかし、地球上の微生物の重さをすべて足すと、地球上の動物全部の重さよりも重くなる。とも言われていて1匹の重さが軽いからといって侮ることはできません。ミドリムシの中には、動物と植物両方の59種類の栄養素が含まれていて、「人と地球の健康を救う未来のスーパーフード」とも呼ばれているくらいです。
ミドリムシのサプリや健康食品には、乾燥して凝縮されたミドリムシが大量に含まれています。サプリを飲んでいても、なかなかミドリムシの重さを実感するのは難しいことですが、ミドリムシの小さな体に秘めたとてつもないパワーについて考えながら、摂取されてみてはいかがでしょうか?